これまで発達障害による自閉的傾向や多動傾向、限局性学習障害などは、その改善が困難であると考えられてきました。
認知行動療法(ABA)などのアプローチでも、多くの場合には、それほど効果的な結果がえられてきていなかったのです。
しかし最新の脳科学による研究では、発達障害児の脳に解剖学的な障害はないことがわかってきています。
2テスラ以上の高解像度のMRIを用いた『ボクセルベースドモルフォメトリ』による自閉的傾向のある子供での研究でも、子供たちの脳には、ある一定の特性はあるものの、それは脳の障害呼べるほどの問題ではないことが証明されています。
発達障害の子どもたちの問題は、脳の生まれつきの障害ではなく、脳の成長の過程での未発達が原因なのです。
ですから子どもたちの脳を、正しく成長できるように導いてやれば、多くの発達障害児は、キチンと成長して立派な大人になれるのです。
ですがこれまでの発達障害ケアでは、それほど効果的な発達の改善はできていなかったのですが、それはなぜでしょう?
それは子どもたちの脳のインターフェイスの問題に気がついていなかったからなのです。
皮質下ネットワークの未発達が発達障害の原因です!

私たちの脳は、大きく分けて『大脳皮質』と『皮質下ネットワーク』の働きに分けられます。
そして大脳皮質は、さらに様々な働きを持つ領域に分けられています。
たとえば前頭葉にある「様々な問題に答えを考える領域」、頭頂葉にある「手足を動かして運動する領域」、側頭葉にある「記憶する領域」や「聞いた音が言葉なのか別の音なのかを判別する領域」、後頭葉にある「見たものが何であるかを判断する領域」などまだまだたくさんあります。
これらの大脳皮質の領域は、それぞれが連携して働くことで、私たちの脳は、周囲の環境を正しく認知して、それに対して適切に意思決定し、行動することができるのです。
つまり高度な機能をもつ大脳皮質のさまざまな領域をネットワークして、お互いに協調して働かせているのが、脳の根本のあたりに固まっている神経核の群れで、それが『皮質下ネットワーク』と呼ばれるネットワークを形成して、大脳皮質の核領域を正しく連携させているのです。
じつは発達障害のお子様の自閉的傾向や多動傾向などの問題行動の原因は、この皮質下ネットワークの働きが未発達になることで、大脳皮質のさまざまな領域が、正しく連携して働けなくなっていることが原因なのです。
ではどうしてこの皮質下ネットワークが未発達になるのでしょう?

その原因は、皮質下ネットワークの中核として働いている『視床』と呼ばれる神経核に原因があります。
この『視床』は、私たちのすべての感覚情報の中継核です。
つまり「視覚」「聴覚」「味覚」「嗅覚」「皮膚触覚」「筋肉運動感覚」などの、いわゆる五感+αの感覚情報は、すべてこの『視床』を経由して、大脳皮質の各領域に送られ、それぞれ分析されることになります。
じつは発達障害になりやすいお子様には、『感覚統合不全』と呼ばれる感覚機能の未発達が認められています。
この『感覚統合不全』には、① 皮膚の原始系触覚の残存 ② 皮膚の識別系触覚の未発達 ③ 身体図式の未発達 ④ 感覚過敏と感覚鈍麻 などの感覚の未発達の問題が含まれています。
これらの感覚の未発達が原因となって、『視床』に正しく適切な感覚入力が行われないことで、この『視床』の働きがキチンとトレーニングされずに、未発達となってしまうのです。
そして皮質下ネットワークの中核となる視床の働きが未発達となることで、脳のさまざまな領域の連携がうまくできずに、お子様の脳は正しく働けなくなってしまうのです。

この『皮質下ネットワーク』の中心的な働きに、『認知-意思決定-行動出力パラレルループ』の機能があります。
私たちは、周囲の環境や状況を正しく「認知」し、それに対して、どう対応すればいいのかを「意思決定」し、さらにその意思決定に従って、実際の「行動出力」を行い、実行します。
この働きがうまくできないことで、お子様は『自閉的傾向』になったり、『多動傾向』になったり、『学習障害(SLD)』や『こだわり行動』の問題が起きるのです。
つまり発達障害の原因は、『感覚統合不全』によって、『視床』に適切な感覚入力がなされないことで、『皮質下ネットワーク』の働きが未発達となり、脳内の連携がうまくできずに問題行動が起きている状態なのです。
ですからキチンと脳の働きをできるようにトレーニングしてやれば、お子様の発達障害は改善することができるのです。
発達障害児はキーボードの故障した高性能パソコンみたいな感じです!

ではどうしてこれまでの療育やABA(認知行動療法)などでは、それほど発達障害の改善効果がそれほど期待できなかったのでしょうか?
それはこれまでのアプローチが、お子様の脳をパソコンに例えると、一生懸命にキーボードを叩いて、脳のプログラミングを進める方式のケア方法だったからです。
発達障害のお子様は、感覚統合不全によって、いわば脳のインターフェイスがうまく働かない状態になっています。
これをパソコンに例えると、キーボードの故障した高性能パソコンみたいな感じです。
本当はとても高性能なパソコンなのに、キーボードが故障していて、いくらキーボードを叩いても反応しないから、「このパソコンは故障している」と勘違いされている、かわいそうな子供たちなのです。
発達障害のお子様たちの問題は、単なる脳のインターフェイスの未発達が原因で、自閉的傾向や多動傾向、認知の歪みなどの問題が起こっています。
そしてABA(認知行動療法)などの、これまでの発達障害ケア方法は、このキーボードを叩いて、脳にプログラミングを行うケア方法だったので、いくら壊れたキーボードを叩いても効果が出なかったのです。
本来は、キーボードの修理から行わなければいけない、つまり脳の感覚インターフェイスを改善しなければいけないのに、それを放置してプログラミングを進めようとしたことが大きな間違いだったのです。
そして『ブレインバランスセラピー』は、この脳のsインターフェイスを改善して、皮質下ネットワークの働きを成長させ、脳の活動を正しくさせる画期的なケア方法なのです。
その証拠に、私どものブレインバランスセラピーを受けたお子様は、それまでABA(認知行動療法)を受けていても、さっぱり効果が認められなかったのに、ブレインバランスセラピーを受けた後では、ABAの効果もとても良く認められるようになることがほとんどなのです。
ブレインバランスセラピーで脳のインターフェイスを改善する!

私どもの提供する『ブレインバランスセラピー』は、まずはお子様の『感覚統合不全』を改善します。
それと同時に、特殊なマッサージと運動を行い、脳の視床に適切な感覚入力を行います。
そうすることで、視床を中核とした、『皮質下ネットワーク』の働きを発達させ、お子様の脳を適切に成長させることができるのです。
私たちの脳は、勝手にものを考えるのではなく、周囲の環境からの感覚情報(視覚、聴覚、触覚など)の入力に対して、それを分析して、適切な対処方法を考える働きをしています。
つまり外からの感覚情報の入力が適切になされないと、脳は正しく働くことができず、その能力が未発達になってしまうのです。
発達障害のお子様は、感覚統合不全などの、脳のインターフェイスのボトルネックがあるために、生まれてからずっと、脳に適切な感覚入力がなされず、脳が正しく発達できていないのです。
これは手足の筋肉を鍛えるために、オモリを使って筋トレをするみたいに、脳を鍛えるためには、さまざまな感覚情報を入力してやる必要があるのです。
たとえば生まれてからずっとベビーカーや車椅子に乗せ、一歩も歩かせずに育てた子供は、足の筋肉が発達せずに、歩けないまま大人になります。
その歩けない大人を見て、私たちは「きっと足に生まれつきの麻痺があって歩けないのだ」と思い込みます。
でも本当は、その大人は、生まれつきの麻痺があって歩けないのではなく、正しく足のトレーニングを受けられず、歩き方を習えなかっただけの、かわいそうな子供だったのです。
じつはこれと同じような現象が、発達障害のお子様の脳で起こっています。
つまり発達障害のお子様は、生まれた時から、脳に正しい感覚入力が受けられなかったために、脳が鍛えられずに、脳の働きに問題がある状態で大人になってしまった、かわいそうな子供たちなのです。
そして、それを見た周囲の人々は、その子が生まれつきに脳に何らかの問題がある子供だと誤解してしまうのです。
ブレインバランスセラピーでは、お子様の脳に、正しい感覚入力を行うことで、お子様の脳の成長を促すアプローチを行い、発達障害を改善する画期的なアプローチをおこなっています。
ぜひ一度ご相談くださいね。
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